そもそもバックレとは何か?
通常「バックレ」の意味は[逃げる]ことや[しらばっくれる]事を指しますが、
ここ言うバックレとは職場で誰にも告げず忽然といなくなりそのまま仕事を辞める事を指します。
バックレの大まかな例
本来は9:00出勤だったが会社には行かずに電話の電源を切りバックれた
今日始めたバイトで開始2時間ほど経ったが休憩中にそのままこっそりバックレた
寮の荷物を全部片付けて部屋を空にして夜逃げのようにバックれた
などなど・・・
バックレの準備
有給休暇の消化
ある程度に長い期間会社に勤めていた場合、労働者の権利として有給休暇が取得出来ます。
有給休暇を取得できる条件は大雑把に言うと「雇われた日から6ヶ月継続勤務した人が、全労働日のうち8割以上出勤した場合」となっています。
これは正規雇用・非正規雇用に関係なく派遣従業員でも取得できる権利です。
バックレる前に有給休暇はすべて消化しておくのがベストです。
また、この有給休暇は会社に申告さえすれば認証なしで好きな時に取得できる休暇です。
もし有給休暇の取得権利があるにもかかわらず、会社側がこれを拒否した場合や無断欠勤を主張した場合、
その証拠など(自分が取得申請したこと・会社が拒否した事)を証明できる物があれば、労働基準法第37条(年次有給休暇)違反が成立しますので、労働基準監督署にその旨を申告しましょう。
会社支給物の整理
通常の手順で会社をやめる際は制服をクリーニングして返したり、車内ロッカーの鍵や社員証、
その他会社からの支給物は担当者に返却すると思いますが、バックレの場合は誰にも告げずにそのままいなくなるので
ロッカーに会社支給物を詰め込み鍵をさしたままにしておくか、後日郵送や宅急便などで会社に送りつけるパーターンが多いです。
中には制服を洗いもせず着払いで送りつける強者もいます。
個人情報の抹消
会社にある自分の個人情報などは出来ればなるべく多く抹消した方がいいと思います。
しかし、一度会社に提示した個人情報などは書類だけではなくパソコンやサーバーのデータベースに登録されていたりと
そう簡単に消せる物ではありません。情報以外でも自分が持ち込んだ私物などはなるべく処分し、
さも自分は最初からここには居なかったとと思わせるくらいの状態に出来ればベストです。
行動計画を練る
なにも考えずに無計画でバックレるのもいいですが、なにか予想外の事態が起きた時に対応が遅れてしまったり混乱して
間違った対応をしてしまう場合もあるので、あらかじめこれからの道筋を大雑把に予測しておく事をオススメします。
会社の特色や仕事の内容などで会社の対応も変わってくると思います。
例えば大きい会社だとあくまで法律の範囲内で対応してくると思いますし、小さく未熟な会社だと脅しまがいな電話が掛かってきたりする可能性もあります。
バックレの決行
もう働く意思が無く、決意が決まり準備が整ったらバックレ開始です。
バックレはとにかく逃げるのみなんです。しかし、ここで注意したいのが会社側にバックレだと認識させる必要があるということです。
例えば長年真面目に勤務していた従業員が、忽然と姿を消したら何か事件や事故に巻き込まれてしまったのではないかと誤認させてしまう恐れがあり、
下手したら捜索願などの警察沙汰に発展して無駄に騒ぎを大きくする危険があります。
ですので、一方的でもいいので辞意は示しておいたほうがいいと思います。
辞表を置いてくるのもいいですが正直書くのがめんどうな人が多いと思います。。
何も伝えないでいなくなるよりは一方的にメールを送ったりメモ帳に一言「辞めます」と書いておくだけでも大分違うかと思います。
バックレその後の対応
バックレを決行すれば当然会社から電話が鬼のようにかかってきます。
携帯電話は着信拒否にするか電源を切っておくのが大道です。
全体的な傾向から見るとほとんどの会社は長くても約2週間ほどで連絡を諦めてくれます。
ほとんど無いのですが、稀に実家の電話番号にまでかけてきたり、直接家に訪問してくる場合もありますので
実家に逃げる場合は家族へ対応を伝えておくといいかと思います。
ほとんどの場合はある程度ほとぼりが冷めたら給料が振り込まれ離職票などが郵送されてきます。
バックレQ&A
上記の手順で行えばあなたも無事バックレ成功です。しかしバックれた後の背徳感や不安は大きいはずです。
そこでバックレの疑問で多いものをQ&A形式でお答えします。
バックれた会社から自分のバックレ情報が他の会社などに伝わってしまわないか心配
あなたの個人情報は個人情報保護法案で守られています。
バックレ情報が伝わるとしたら当然、氏名や住所なども含まれておりそれを他社に回すことは当然違法です。
もしそのような情報が他社に漏れるような事があれば逆にその会社の情報管理責任を追求できます。
派遣を契約期間中に辞めた場合、損害賠償など請求されないか心配
バックれた人のほとんどが一番心配しているところだと思います。
例えばあなたがバックれたことによって製造ラインが止まってしまい、損害が発生しても派遣の場合は
就業場所で発生した損害賠償の請求先は派遣会社になります。ほとんどの場合、労働者が発生させた損害でも派遣の管理責任が問われるだけです。
派遣先も社会的・経済的弱者である派遣労働者に請求するよりも派遣会社に責任を追及した方が確実に回収できると考えるはずです。
そもそも、損害賠償を請求する場合は民事で告訴し裁判をし、バックれたことによりいくらの損害が出たのかを計算・証明しなければいけません。
企業もたかが1人のバックレの為にそんなお金と時間をさいている余裕はありませんし、例え勝ったとしても請求できる額は微々たるもので
それを確実に回収できる保証もありませんので、バックレで訴えられたり損害賠償を請求させるなどということはほぼないと言ってもいいでしょう。
仮に電話などで「損害賠償を請求する」などと脅迫・恫喝まがいの事を言ってきた場合はその場での回答はせずに、
「法律は詳しくないので専門の人に相談させてもらい訴状を拝見してから対応します」
などと言っておけば大抵の場合しつこく電話をしてくるような事は無くなるそうです。
退社手続きをしなければいけないので一度会社に来て欲しいと言われた
余裕があれば行ってもいいですが、バックレの場合は二度と会社には顔を出したくない場合がほとんどかと思います。
社内ルールで退社手続きという物が会社によってはあるのかもしれませんが、事務処理的な事だけで言うと本人の同席が必要になる手続きはありません
事務処理は全部郵送でなどでもできることですのでしつこく言ってくるようでもこちらから出向く必要はありませんのでしばらく無視していれば向こうから書類一式を送ってくると思います。